MQL5ポジション・注文・約定・履歴用語辞典|Order・Position・Deal・Historyの違い
MQL5でEAの取引処理を確認する時に混同しやすいのが、Order、Position、Deal、Historyの違いです。
注文を出した後に、Orderがあるのか、Positionができたのか、Dealが発生したのか、Historyへ記録されたのかを分けて確認できないと、注文失敗、約定確認、決済確認、損益集計、Magic Number別管理で原因を追いにくくなります。
この記事では、MQL5のポジション・注文・約定・履歴まわりの用語を、EA開発や不具合調査で確認しやすい辞典形式で整理します。公式リファレンスの代わりに丸暗記するためではなく、どの状態を、どの関数で確認し、どのログと照合するかを整理するための記事です。
注意:この記事はMQL5開発・EA動作確認・不具合調査のための技術解説です。特定の売買判断、推奨エントリー、推奨ロット、推奨銘柄、利益保証、勝率保証、損失回避保証を行うものではありません。実運用前には、必ずデモ環境や検証環境で動作を確認してください。
Order・Position・Deal・Historyの基本
MQL5では、注文、保有中ポジション、約定、履歴を分けて扱います。MQL4の感覚で「注文」と「ポジション」を同じものとして扱うと、現在状態と履歴状態を混同しやすくなります。
| 用語 | 意味 | 主に確認する場面 | 代表的な確認関数 |
|---|---|---|---|
| Order | 注文。未約定注文や注文リクエストの管理対象 | pending order、注文受付、注文取消、注文変更 | OrdersTotal、OrderGetTicket、OrderSelect、OrderGetInteger |
| Position | 現在保有中のポジション | 保有確認、決済対象確認、SL/TP変更、含み損益確認 | PositionsTotal、PositionSelect、PositionSelectByTicket、PositionGetDouble |
| Deal | 約定。注文が実際に執行された記録 | 新規約定、決済約定、損益集計、履歴監査 | HistoryDealGetTicket、HistoryDealGetInteger、HistoryDealGetDouble |
| History | 過去の注文・約定履歴を確認する領域 | 過去注文、過去約定、日次損益、決済履歴確認 | HistorySelect、HistoryOrdersTotal、HistoryDealsTotal |
取引処理の流れで見る用語の違い
EAが注文を出した後は、必ずしもすぐにPositionだけを見ればよいわけではありません。注文種別や約定状態によって、見る場所が変わります。
| 段階 | 状態 | 主に見る場所 | 確認する値 |
|---|---|---|---|
| 1 | EAが注文リクエストを作る | MqlTradeRequest | action、symbol、volume、type、price、sl、tp、magic |
| 2 | 注文前チェックを行う | MqlTradeCheckResult | retcode、margin、margin_free、comment |
| 3 | 取引サーバーへ送信する | MqlTradeResult | retcode、order、deal、comment |
| 4 | pending orderとして残る | Order | order ticket、注文種別、価格、volume、状態 |
| 5 | 約定する | Deal | deal ticket、DEAL_ENTRY、DEAL_TYPE、volume、price |
| 6 | 保有中になる | Position | position ticket、type、volume、price_open、profit、magic |
| 7 | 決済される | Deal / History | 決済deal、profit、commission、swap、DEAL_ENTRY_OUT |
Orderとは
Orderは、注文を表します。特にMQL5では、現在保有しているポジションと、未約定注文を区別することが重要です。
pending orderを管理する場合、現在の保有ポジションではなくOrderを確認します。一方、すでに約定して保有中になったものはPositionとして確認します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な意味 | 注文。未約定注文、注文受付、注文変更、注文取消で確認する対象 |
| 主な用途 | pending orderの確認、注文削除、注文変更、注文状態確認 |
| 代表関数 | OrdersTotal、OrderGetTicket、OrderSelect、OrderGetInteger、OrderGetDouble、OrderGetString |
| 混同しやすい点 | 現在保有中のPositionと、未約定または履歴側のOrderを混同しやすい |
| 確認ログ | ORDER_AUDIT、ORDER_SELECT、PENDING_SCAN、ORDER_DELETE |
Orderでよく確認する値
| 確認値 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| ORDER_TICKET | 注文ticket | 注文の追跡、削除、変更 |
| ORDER_TYPE | 注文種別 | BUY LIMIT、SELL LIMIT、BUY STOP、SELL STOPなどの確認 |
| ORDER_STATE | 注文状態 | 注文が有効か、約定済みか、取消済みかの確認 |
| ORDER_VOLUME_CURRENT | 現在残っている注文数量 | 部分約定や残数量確認 |
| ORDER_PRICE_OPEN | 注文価格 | pending orderの価格確認 |
| ORDER_MAGIC | Magic Number | EA別・ロジック別の注文識別 |
| ORDER_COMMENT | 注文コメント | 履歴やサポート時の識別補助 |
Positionとは
Positionは、現在保有中のポジションです。EAが保有状態を確認する場合、Positionを確認します。
Netting口座とHedging口座では、Positionの扱いが変わります。Netting口座では同一銘柄のポジションが統合されやすく、Hedging口座では複数ポジションをticket単位で保有できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な意味 | 現在保有中のポジション |
| 主な用途 | 保有確認、決済対象確認、SL/TP変更、含み損益確認、Magic別管理 |
| 代表関数 | PositionsTotal、PositionGetTicket、PositionSelect、PositionSelectByTicket、PositionGetInteger、PositionGetDouble、PositionGetString |
| 混同しやすい点 | Order、Deal、Historyと混同しやすい。現在保有しているものだけがPositionです。 |
| 確認ログ | POSITION_SNAPSHOT、POSITION_SELECT、POSITION_SCOPE、CLOSE_TARGET |
Positionでよく確認する値
| 確認値 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| POSITION_TICKET | ポジションticket | 個別決済、個別管理、Hedging口座での識別 |
| POSITION_IDENTIFIER | ポジション識別子 | ポジションの継続追跡 |
| POSITION_TYPE | BUY / SELLの方向 | 方向別集計、決済対象確認 |
| POSITION_VOLUME | 保有ロット | ロット集計、部分決済、バスケット管理 |
| POSITION_PRICE_OPEN | 建値 | 平均建値、損益計算、TP/SL確認 |
| POSITION_SL | 現在のSL | 保護設定、トレーリング、建値移動確認 |
| POSITION_TP | 現在のTP | 利確設定、同期確認 |
| POSITION_PROFIT | 含み損益 | 決済判定、損益表示、リスク管理 |
| POSITION_MAGIC | Magic Number | EA別・ロジック別の保有管理 |
| POSITION_COMMENT | ポジションコメント | 識別補助。ただしコメントだけに依存しすぎないよう注意します。 |
Dealとは
Dealは、実際に約定した記録です。注文が出ただけではDealとは限りません。取引サーバーで約定が発生した時にDealとして履歴へ残ります。
日次損益、決済損益、手数料、スワップ、約定価格を確認する場合は、Deal履歴を見ることが重要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な意味 | 約定記録。実際に売買が成立した履歴 |
| 主な用途 | 新規約定確認、決済確認、日次損益集計、手数料・スワップ確認 |
| 代表関数 | HistoryDealsTotal、HistoryDealGetTicket、HistoryDealGetInteger、HistoryDealGetDouble、HistoryDealGetString |
| 混同しやすい点 | Order ticketとDeal ticketは別物です。注文と約定を分けて確認します。 |
| 確認ログ | DEAL_AUDIT、HISTORY_AUDIT、DAILY_PNL、TRADE_TX |
Dealでよく確認する値
| 確認値 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| DEAL_TICKET | 約定ticket | 約定の個別追跡 |
| DEAL_ORDER | 関連するorder ticket | 注文と約定の対応確認 |
| DEAL_POSITION_ID | 関連するposition識別子 | ポジションとの紐づけ確認 |
| DEAL_TYPE | 約定種別 | BUY、SELL、手数料、残高調整などの区別 |
| DEAL_ENTRY | 新規・決済・反転などの区分 | DEAL_ENTRY_IN、DEAL_ENTRY_OUT、DEAL_ENTRY_INOUTの確認 |
| DEAL_VOLUME | 約定ロット | 部分約定、部分決済、集計確認 |
| DEAL_PRICE | 約定価格 | 想定価格との差、滑り、決済価格確認 |
| DEAL_PROFIT | 損益 | 決済損益、日次損益、EA別損益 |
| DEAL_COMMISSION | 手数料 | 正味損益集計 |
| DEAL_SWAP | スワップ | 正味損益集計、長期保有確認 |
| DEAL_MAGIC | Magic Number | EA別・ロジック別履歴確認 |
Historyとは
Historyは、過去の注文や約定を確認する領域です。HistorySelectで対象期間を選択してから、HistoryOrdersTotalやHistoryDealsTotalで履歴を確認します。
履歴を確認する時は、期間指定が重要です。HistorySelectの期間が狭すぎると、存在するはずの履歴が取得できないことがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な意味 | 過去の注文・約定を確認する履歴領域 |
| 主な用途 | 日次損益、決済履歴、注文履歴、EA別集計、検証ログ照合 |
| 代表関数 | HistorySelect、HistoryOrdersTotal、HistoryDealsTotal、HistoryOrderGetTicket、HistoryDealGetTicket |
| 混同しやすい点 | HistorySelectを行わないまま履歴を取得しようとしても、期待どおりに取れない場合があります。 |
| 確認ログ | HISTORY_SELECT、HISTORY_RANGE、HISTORY_AUDIT、DAILY_SUMMARY |
History確認で注意すること
| 注意点 | 内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 期間指定 | HistorySelectのfrom/toが対象履歴を含んでいるか | 日次、週次、全期間などの範囲 |
| OrderとDealの違い | 注文履歴と約定履歴は別です。 | HistoryOrdersTotalとHistoryDealsTotalを分ける |
| 決済損益 | 損益はDeal側で確認することが多いです。 | DEAL_ENTRY、DEAL_PROFIT、commission、swap |
| Magic Number | EA別集計ではMagicで絞る必要があります。 | DEAL_MAGIC、ORDER_MAGIC |
| 時刻基準 | PC時刻、サーバー時刻、履歴時刻を混同しない | ログ左端時刻とdeal timeの違い |
ticket・identifier・magic・commentの違い
EA開発では、ticket、identifier、magic、commentを混同しないことが重要です。それぞれ役割が異なります。
| 用語 | 意味 | 使う場面 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ticket | Order、Position、Dealなどの個別番号 | 個別選択、個別決済、履歴追跡 | Order ticket、Position ticket、Deal ticketは同じ意味ではありません。 |
| identifier | ポジションを継続追跡する識別子 | PositionとDealの関連確認 | ticketとは別の識別値として扱います。 |
| magic | EAやロジックを識別する番号 | EA別、ロジック別、チャート別の管理 | 手動取引や他EAとの混同を防ぐために使います。 |
| comment | 注文やポジションに付ける補助文字列 | 履歴確認、サポート時の補助 | ブローカーや処理により完全に維持されない場合があるため、commentだけに依存しない方が安全です。 |
Netting口座とHedging口座の違い
MQL5では、口座方式によってPositionの見え方が変わります。EA開発や不具合調査では、Netting口座かHedging口座かを確認してください。
| 口座方式 | 特徴 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| Netting口座 | 同一銘柄のポジションが統合されやすい | symbol単位のPositionSelectを使う場面が多くなります。 |
| Hedging口座 | 同一銘柄で複数ポジションを持てる | ticket単位でPositionSelectByTicketを使う場面が多くなります。 |
口座方式で変わる実装上の注意
| 確認項目 | Netting口座 | Hedging口座 |
|---|---|---|
| 保有確認 | symbol単位で確認しやすい | ticket単位、magic単位で確認する必要がある |
| 複数ポジション | 同一銘柄では統合されやすい | 複数ポジションを個別管理できる |
| 決済対象 | symbol指定の決済になりやすい | ticket指定で個別決済しやすい |
| ナンピン管理 | 平均化されたPositionとして見える場合がある | 個別ポジションを集計してバスケット化する必要がある |
| 履歴確認 | Deal単位で新規・決済を追う | Deal単位で各positionとの関連を追う |
現在状態と履歴状態を分ける
EAの不具合調査では、「今あるもの」と「過去に起きたこと」を分けて確認します。
| 知りたいこと | 見る場所 | 代表関数 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 今、保有しているか | Position | PositionsTotal、PositionSelect、PositionGetTicket | 決済済みのものはPositionには残りません。 |
| 今、未約定注文があるか | Order | OrdersTotal、OrderGetTicket、OrderSelect | 保有中ポジションとは別に確認します。 |
| 過去に約定したか | Deal History | HistorySelect、HistoryDealGetTicket | HistorySelectの期間が重要です。 |
| 過去に注文が出たか | Order History | HistoryOrderGetTicket、HistoryOrderGetInteger | 注文履歴と約定履歴を分けます。 |
| 決済損益を知りたい | Deal History | HistoryDealGetDouble | profit、commission、swapを合わせて確認します。 |
EA利用者向けの確認ポイント
EAが注文したか、保有しているか、決済されたかを確認する時は、MT5画面上の「取引」タブや「口座履歴」タブだけでなく、ExpertsログとJournalログも合わせて確認してください。
| 確認すること | 内容 | 開発者へ伝えるとよい情報 |
|---|---|---|
| EA名・バージョン | 設置しているEA名と版 | 対象ファイルと仕様を特定するため |
| 銘柄・時間足 | チャート左上のsymbol、M1/M5/M15など | 銘柄仕様や履歴確認に関係します。 |
| 口座方式 | Netting口座かHedging口座か | Position管理方式が変わります。 |
| 取引タブ | 現在のPositionとOrder | 保有中か、pending orderが残っているかを確認できます。 |
| 口座履歴タブ | 過去の注文、約定、決済 | 決済済みか、損益が出ているかを確認できます。 |
| Expertsログ | EA内部の判定、選択、決済、履歴確認ログ | PositionSelect、HistorySelect、Deal集計の確認に使います。 |
| Journalログ | MT5端末側・サーバー側ログ | 注文処理、約定、拒否、接続状態の確認に使います。 |
| スクリーンショット | チャート、設定、ログ、取引タブ、履歴タブ | 表示状態とログを照合するために役立ちます。 |
MQL5開発者向けの実装確認ポイント
MQL5開発では、現在状態のPosition確認、未約定注文のOrder確認、過去約定のDeal確認、履歴範囲のHistorySelectを分けて実装することが重要です。
| 責務 | 主な確認対象 | 実装上の注意 | 確認ログ |
|---|---|---|---|
| entry後確認 | OrderSend結果、Position、Deal | result.retcode、order、deal、Position反映を分けて確認します。 | ORDER_RESULT、POSITION_SNAPSHOT、DEAL_AUDIT |
| 保有管理 | Position | symbol、ticket、magic、type、volumeを確認します。 | POSITION_SELECT、POSITION_SCOPE |
| pending管理 | Order | OrdersTotalとOrderSelectで未約定注文を確認します。 | PENDING_SCAN、ORDER_AUDIT |
| 決済確認 | Deal / History | 決済後はPositionが消えるため、Deal履歴で確認します。 | CLOSE_RESULT、HISTORY_AUDIT |
| 日次損益 | Deal History | HistorySelectの期間、DEAL_ENTRY、profit、commission、swapを確認します。 | DAILY_PNL、HISTORY_RANGE |
| Magic別管理 | Order / Position / Deal | ORDER_MAGIC、POSITION_MAGIC、DEAL_MAGICを混同しないよう確認します。 | MAGIC_SCOPE、LOGIC_SCOPE |
| バスケット管理 | Position群 / Deal履歴 | 同一symbol、同一magic、同一方向で集計します。 | BASKET_SNAPSHOT、BASKET_AUDIT |
実装時の注意点
- Order、Position、Deal、Historyを同じ意味で扱わない
- 現在保有中かどうかはPositionで確認する
- 未約定注文はOrderで確認する
- 過去の約定や決済損益はDeal履歴で確認する
- 履歴確認前にHistorySelectで対象期間を指定する
- Order ticket、Position ticket、Deal ticketを混同しない
- Netting口座とHedging口座でPosition管理方式が変わる
- Magic Numberとcommentの役割を分ける
- commentだけに依存したEA管理は避ける
- ログにはsymbol、ticket、magic、type、volume、price、profitをセットで残す
よく使う確認関数一覧
| 関数 | 分類 | 主な用途 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| OrdersTotal | Order | 現在の未約定注文数を確認する | Position数とは別に確認します。 |
| OrderGetTicket | Order | indexからorder ticketを取得する | 注文ループ時に使います。 |
| OrderSelect | Order | 注文を選択する | 選択後にOrderGet系で情報を取得します。 |
| PositionsTotal | Position | 現在保有中のポジション数を確認する | Hedging口座では複数ポジションになる場合があります。 |
| PositionGetTicket | Position | indexからposition ticketを取得する | ポジションループ時に使います。 |
| PositionSelect | Position | symbolでPositionを選択する | Netting口座やsymbol単位確認で使います。 |
| PositionSelectByTicket | Position | ticketでPositionを選択する | Hedging口座や個別ポジション管理で使います。 |
| HistorySelect | History | 履歴の対象期間を選択する | 履歴確認前に必要です。 |
| HistoryOrdersTotal | History Order | 選択期間内の注文履歴数を確認する | 注文履歴のループに使います。 |
| HistoryDealsTotal | History Deal | 選択期間内の約定履歴数を確認する | 約定・損益集計のループに使います。 |
| HistoryDealGetTicket | History Deal | indexからdeal ticketを取得する | Deal履歴の個別確認に使います。 |
| HistoryDealGetInteger | History Deal | 整数系のDeal情報を取得する | DEAL_TYPE、DEAL_ENTRY、DEAL_MAGICなどを確認します。 |
| HistoryDealGetDouble | History Deal | 数値系のDeal情報を取得する | volume、price、profit、commission、swapなどを確認します。 |
| HistoryDealGetString | History Deal | 文字列系のDeal情報を取得する | symbol、commentなどを確認します。 |
開発依頼前に整理する情報
ポジション・注文・約定・履歴まわりの不具合調査や改修依頼を行う場合は、次の情報を整理してください。
| 整理する情報 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 対象EA名・バージョン | mq5/ex5名、商品名、バージョン | 対象ファイルと仕様を特定するため |
| 対象機能 | 新規注文、決済、SL/TP変更、履歴集計、バスケット管理など | Order、Position、Deal、Historyのどこを見るかを絞るため |
| 対象銘柄・時間足 | symbol、timeframe、ブローカー表記 | 銘柄仕様、履歴、Magic別管理を確認するため |
| 口座方式 | Netting / Hedging | Position管理方式が変わるため |
| エラー内容 | GetLastError、TRADE_RETCODE、表示メッセージ | 実行時エラーと取引サーバー結果を分けるため |
| Expertsログ | EA内部ログ、PositionSelect、HistorySelect、Deal集計など | EA内部の確認経路を追うため |
| Journalログ | 端末側・サーバー側ログ | 注文、約定、決済、接続状態を確認するため |
| setファイル | Inputs設定 | Magic、ロット、決済条件、履歴集計条件の再現に必要です。 |
| 取引タブ・履歴タブ画像 | 現在保有、未約定注文、履歴の画面 | EAログとMT5表示を照合するため |
| 再現手順 | どの操作・条件で発生したか | OnTick、OnTradeTransaction、決済後処理などの発生箇所を特定するため |
送ってはいけない情報:口座パスワード、投資家パスワード、Webhook URL、GAS URL、APIキー、認証トークン、口座番号の全桁、個人情報は、そのまま送らないでください。必要に応じて必ずマスクしてください。
関連するMQL5技術辞典
ポジション・注文・約定・履歴の確認では、注文関数、エラーコード、関数分類、列挙型、標準ライブラリの理解も関係します。関連するMQL5技術辞典もあわせて確認してください。
| 技術辞典 | 確認できる内容 | リンク |
|---|---|---|
| MQL5エラーコード辞典 | GetLastError、TRADE_RETCODE、コンパイルエラー、WebRequest、Strategy Tester関連エラーを確認できます。 | MQL5エラーコード辞典 |
| MQL5関数辞典 | EA・インジケーター開発で使う主要関数を、目的別・確認ログ別に確認できます。 | MQL5関数辞典 |
| MQL5注文関数・取引構造体辞典 | OrderSend、OrderCheck、MqlTradeRequest、MqlTradeResult、TRADE_RETCODEなどを確認できます。 | MQL5注文関数・取引構造体辞典 |
| MQL5インジケーター関数辞典 | iCustom、CopyBuffer、SetIndexBuffer、OnCalculate、IndicatorRelease、buffer index、shiftなどを確認できます。 | MQL5インジケーター関数辞典 |
| MQL5時系列・価格取得関数辞典 | CopyRates、CopyClose、iClose、iTime、SymbolInfoDouble、TimeCurrentなどを確認できます。 | MQL5時系列・価格取得関数辞典 |
| MQL5ファイル操作関数辞典 | FileOpen、FileRead、FileWrite、FileClose、FILE_COMMON、CSV出力、ログ保存を確認できます。 | MQL5ファイル操作関数辞典 |
| MQL5チャートオブジェクト辞典 | ObjectCreate、ObjectSetInteger、ObjectSetString、OBJ_LABEL、OBJ_BUTTON、OnChartEventなどを確認できます。 | MQL5チャートオブジェクト辞典 |
| MQL5列挙型・定数辞典 | ENUM_TIMEFRAMES、ENUM_ORDER_TYPE、ORDER_FILLING、POSITION_TYPE、SymbolInfo系定数などを確認できます。 | MQL5列挙型・定数辞典 |
| MQL5標準ライブラリ辞典 | CTrade、CPositionInfo、COrderInfo、CDealInfo、CSymbolInfo、CAccountInfoなどを確認できます。 | MQL5標準ライブラリ辞典 |
確認ポイント:Order、Position、Deal、Historyを混同せず、現在状態はPosition、未約定注文はOrder、約定・決済履歴はDeal、過去確認はHistorySelect後の履歴として分けて確認してください。
FAQ
OrderとPositionは同じ意味ですか?
同じ意味ではありません。Orderは注文、Positionは現在保有中のポジションです。pending orderはOrderとして確認し、保有中のものはPositionとして確認します。
Dealとは何ですか?
Dealは約定記録です。注文が実際に執行された記録であり、新規約定、決済約定、損益集計の確認に使います。
決済済みのポジションはPositionで確認できますか?
決済済みのものは現在のPositionには残りません。決済済みの内容は、HistorySelect後にDeal履歴やOrder履歴で確認します。
HistorySelectはなぜ必要ですか?
MQL5では、履歴を確認する前に対象期間を選択する必要があります。期間が狭いと、確認したい履歴が取得できない場合があります。
ticketとmagicは何が違いますか?
ticketはOrder、Position、Dealなどの個別番号です。magicはEAやロジックを識別する番号です。個別取引の追跡にはticket、EA別管理にはmagicを使います。
commentだけでEAの取引を管理してもよいですか?
commentは補助情報として使えますが、commentだけに依存する管理は避けた方が安全です。Magic Number、symbol、ticket、position identifier、deal情報も合わせて確認してください。
Netting口座とHedging口座で何が変わりますか?
Netting口座では同一銘柄のポジションが統合されやすく、Hedging口座では複数ポジションをticket単位で管理できます。EAの保有確認や決済対象の選び方が変わります。
EAが決済したか確認するには何を見ればよいですか?
現在のPositionが消えているか、Deal履歴に決済約定があるか、HistorySelect後のDEAL_ENTRYやDEAL_PROFITを確認します。ExpertsログとJournalログも合わせて確認してください。
開発依頼前に何を送ればよいですか?
EA名、バージョン、対象銘柄、時間足、口座方式、setファイル、Expertsログ、Journalログ、取引タブ・履歴タブのスクリーンショット、再現手順を整理してください。口座番号、Webhook URL、GAS URL、APIキー、認証トークンなどは必ずマスクしてください。
まとめ
MQL5では、Order、Position、Deal、Historyを分けて確認することが重要です。Orderは注文、Positionは現在保有中のポジション、Dealは約定記録、Historyは過去の注文・約定を確認する領域です。
EAが注文したか、保有しているか、決済されたかを確認する場合は、OrderSend結果だけで判断せず、Position、Deal、History、Expertsログ、Journalログを合わせて確認してください。
Netting口座とHedging口座ではPositionの見え方が変わります。EA開発や不具合調査では、口座方式、symbol、ticket、magic、comment、identifierを分けて整理することが重要です。
不具合調査や開発依頼を行う場合は、EA名、バージョン、銘柄、時間足、口座方式、setファイル、Expertsログ、Journalログ、スクリーンショット、再現手順を整理してください。

