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マーチン・グリッドとは|ナンピンEAと混同しやすい方式の違いとリスク確認の基本用語

EAファンクラブ

マーチン・グリッドとは、EAや自動売買で複数の注文を管理する時に使われることがある方式です。

マーチンは、損失後や不利方向への値動き後に、次のロットを大きくする考え方です。グリッドは、一定の価格間隔ごとに注文や追加注文を配置する考え方です。

ナンピンEAでは、価格が不利に動いた時に追加エントリーを行い、平均建値を調整することがあります。そのため、ナンピン、マーチン、グリッドは同じものとして扱われがちですが、本来は確認するポイントが異なります。

特にGOLD / XAUUSD、複数ポジションEA、ナンピンEA、グリッドEAでは、ロット倍率、追加幅、最大ポジション数、平均建値、含み損、証拠金維持率、ロスカットリスクを分けて確認することが重要です。

この記事では、マーチン、グリッド、ナンピンEAの違いと、MT4/MT5のEA設定、setファイル、バックテスト、EAログで確認したい基本項目を整理します。

なお、この記事はマーチン・グリッド・ナンピンEAの仕組みと確認項目を整理するための内容です。特定の売買手法、推奨ロット、推奨エントリー、利益保証、損失回避保証を行う内容ではありません。

この記事で確認すること

確認項目内容EA運用で関係する場面
マーチン次回または追加注文のロットを増やす方式です。LotMultiplier、倍率、総ロット確認で見ます。
グリッド一定の価格間隔で注文を配置する方式です。GridStep、GridDistance、追加幅確認で見ます。
ナンピン不利方向へ動いた時に追加エントリーする方式です。平均建値、追加回数、バスケット損益で見ます。
最大ポジション数同時に保有できる本数の上限です。MaxPositions、MaxOrders、MaxNanpinを確認します。
証拠金維持率口座の資金余力を示す割合です。複数ポジション、総ロット、含み損確認で見ます。

マーチンとは

マーチンとは、一般に「次の注文や追加注文のロットを増やす方式」を指します。

EAでは、LotMultiplier、Martingale、Multiplier、NextLot、AddLotMultiplierなどの設定名で表示される場合があります。たとえば、初回ロットに対して、追加注文のロットを1.5倍、2.0倍のように増やす設計です。

表記例意味確認ポイント
Martingaleマーチン機能のON/OFFや倍率を示す場合があります。有効か、倍率はいくつか確認します。
LotMultiplier追加ロットの倍率です。初回ロットに対する増え方を確認します。
NextLot次回注文ロットです。固定ロットか倍率計算か確認します。
AddLot追加注文ロットです。ナンピン時のロット増加を確認します。
MaxLot最大ロット上限です。倍率で増えた後の上限を確認します。

マーチンは、ロットが大きくなるほど、戻った時の損益改善が早くなる場合があります。一方で、相場が一方向に進むと、総ロット、含み損、必要証拠金が急に増える場合があります。

グリッドとは

グリッドとは、一定の価格間隔ごとに注文や追加注文を配置する考え方です。

EAでは、GridStep、GridDistance、GridWidth、StepPoints、AddDistance、IntervalPointsなどの設定名で表示されることがあります。設定された値幅ごとに注文候補を作るため、値動きの幅、スプレッド、pips / point / digitsの理解が重要です。

表記例意味確認ポイント
GridStep注文間隔です。pips、point、価格差のどれで指定するか確認します。
GridDistance次の追加注文までの距離です。GOLD / XAUUSDでは単位に注意します。
GridWidthグリッド幅です。固定幅か可変幅か確認します。
AddDistance追加エントリー距離です。ナンピン幅として使うEAもあります。
MaxGridグリッド注文の最大数です。最大ポジション数との違いを確認します。

グリッドは、ロットを増やす方式そのものではありません。一定間隔で注文を配置する方式であり、ロットを固定するグリッドもあれば、マーチン倍率を組み合わせるグリッドもあります。

ナンピンEAとの違い

ナンピン、マーチン、グリッドは組み合わせて使われることがありますが、意味は同じではありません。

用語主な意味確認する設定
ナンピン不利方向へ動いた時に追加エントリーし、平均建値を調整する方式です。追加条件、平均建値、最大ナンピン数
マーチン注文ロットを段階的に増やす方式です。LotMultiplier、NextLot、MaxLot
グリッド価格間隔ごとに注文を配置する方式です。GridStep、GridDistance、GridWidth
ナンピン+マーチン不利方向で追加し、追加ロットも増やす方式です。追加幅、倍率、総ロット、最大本数
ナンピン+グリッド一定間隔で追加注文を行う方式です。グリッド幅、追加回数、平均建値

たとえば、同じナンピンEAでも、追加ロットがすべて同じならマーチンではない場合があります。また、一定間隔で追加する設計ならグリッド的な管理をしている場合があります。

そのため、EA名や商品説明だけで判断せず、Inputs、setファイル、取引履歴、Expertsログで、実際にどの方式が使われているかを確認します。

マーチンで確認するリスク

マーチンでは、ロットが増えることで損益の変化が大きくなります。

初回ロットだけを見ても、最大時のリスクは分かりません。追加ロットが何倍で増えるのか、最大何本まで増えるのか、最大到達時の総ロットはいくつになるのかを確認します。

確認項目内容ログで見る項目
初回ロット最初の注文数量です。first_lot、base_lot
倍率追加ロットの増加率です。lot_multiplier、martin_multiplier
追加ロット各段階の注文数量です。add_lot、next_lot
総ロット保有中ポジションの合計ロットです。basket_lots、total_lots
最大ロットEA側で許可する最大ロットです。max_lot、lot_limit_block
証拠金ポジション保有に必要な資金余力です。required_margin、free_margin、margin_level

特に、倍率があるEAでは、追加回数が少なくても総ロットが急に大きくなる場合があります。バックテストでは、最大DD、最大含み損、証拠金維持率、ロスカット発生有無をあわせて確認します。

グリッドで確認するリスク

グリッドでは、注文間隔と最大本数が重要です。

グリッド幅が狭いほど注文回数が増えやすくなります。スプレッドが広い時間帯や、GOLD / XAUUSDのように値幅が大きい銘柄では、設定単位を誤解すると想定より早く追加注文が発生する場合があります。

確認項目内容ログで見る項目
グリッド幅次の注文までの価格距離です。grid_step、grid_distance
単位pips、point、価格差のどれかです。point、digits、price_distance
最大本数保有または注文できる最大数です。max_positions、max_grid_count
未約定注文指値・逆指値の残り注文です。pending_count、order_count
スプレッド注文間隔に対するコストです。spread_points、spread_block
注文間隔到達次の追加条件に達したかです。grid_hit、next_grid_price

グリッドEAでは、現在価格から次の注文価格までの距離、注文済み本数、未約定注文数、最大本数到達後の動作を確認します。

GOLD / XAUUSDで特に確認すること

GOLD / XAUUSDでは、値幅、point、digits、tick value、契約サイズ、スプレッドが通貨ペアと異なる場合があります。

そのため、グリッド幅やナンピン幅を設定する場合、数値だけでなく、その値が価格上でどれくらいの距離を意味するかを確認する必要があります。

確認項目注意点確認内容
point最小価格変動単位です。EAの距離指定と一致しているか確認します。
digits価格の桁数です。pips換算と混同しないよう確認します。
tick value最小変動あたりの損益です。ロット増加時の損益変化を確認します。
契約サイズ1 lotあたりの取引単位です。必要証拠金や損益計算に関係します。
スプレッド注文コストです。グリッド幅に対して広すぎないか確認します。
価格変動幅短時間で動く値幅です。連続追加や最大本数到達を確認します。

GOLD / XAUUSD対応EAでは、通貨ペアと同じ感覚でグリッド幅やナンピン幅を見ないことが重要です。必ず銘柄仕様、EA設定、バックテスト条件をセットで確認します。

最大ポジション数と最大ロットを分ける

マーチン・グリッド系EAでは、最大ポジション数と最大ロットを分けて確認します。

最大ポジション数は保有できる本数の上限です。最大ロットは1注文または合計ロットの上限を指す場合があります。どちらか一方だけでは、実際のリスク確認として不十分な場合があります。

項目意味確認ポイント
MaxPositions最大保有本数です。初回を含むか確認します。
MaxOrders最大注文数です。未約定注文を含むか確認します。
MaxNanpin最大ナンピン回数です。追加回数だけを指すか確認します。
MaxLot最大ロットです。1注文上限か合計上限か確認します。
TotalLotLimit合計ロット上限です。全ポジション合計で確認します。
MarginLimit証拠金条件です。証拠金維持率で止まるか確認します。

最大本数が少なくても倍率が大きければ総ロットが大きくなる場合があります。反対に、倍率がなくてもグリッド幅が狭いとポジション数が増えやすい場合があります。

平均建値とバスケット決済を確認する

ナンピン、マーチン、グリッドが組み合わさるEAでは、個別注文ではなく、複数ポジション全体を1つのバスケットとして管理する場合があります。

この場合、各ポジションの価格ではなく、平均建値、合計ロット、バスケット損益、バスケットTP、バスケットSL、バスケット決済条件を確認します。

確認項目内容ログで見る項目
平均建値複数ポジションの平均価格です。avg_price、basket_avg_price
バスケット損益同方向ポジション全体の損益です。basket_pl、floating_pl
バスケットTP全体で利確する基準です。basket_tp、target_price
バスケットSL全体で損切りする基準です。basket_sl、stop_price
決済理由どの条件で閉じたかです。basket_close_reason、close_reason
対象範囲どのポジションをまとめるかです。magic、symbol、direction、logic_id

複数ロジックEAやコピーEAでは、同じ口座内に複数のマジックナンバーや複数のEAが存在する場合があります。バスケット決済の対象範囲が、EA全体なのか、銘柄別なのか、マジックナンバー別なのか、ロジック別なのかを確認してください。

バックテストで確認すること

マーチン・グリッド系EAをバックテストする時は、損益だけで判断せず、最大DD、最大含み損、最大同時保有数、最大ロット、証拠金維持率を確認します。

バックテスト結果は将来の結果を保証するものではありません。比較する場合は、EA名、バージョン、銘柄、時間足、期間、スプレッド、初期残高、setファイルを揃えて記録します。

確認項目記録する内容
EA名使用したEA名を記録します。
EAバージョン検証したバージョンを記録します。
銘柄GOLD / XAUUSDなど対象銘柄を記録します。
時間足検証した時間足を記録します。
検証期間開始日と終了日を記録します。
初期ロット最初の注文ロットを記録します。
倍率マーチン倍率を記録します。
グリッド幅追加注文間隔を記録します。
最大本数最大ポジション数または最大注文数を記録します。
最大DD資金の最大落ち込みを確認します。
最大含み損保有中に抱えた損失を確認します。
証拠金維持率最低水準を確認します。

EAログで確認したい項目

マーチン・グリッド系EAでは、Inputsだけでなく、実際にEAがどの条件で追加注文を判断したかをログで確認します。

ログ項目確認内容
first_lot初回ロットを確認します。
lot_multiplier追加ロット倍率を確認します。
next_lot次の追加注文ロットを確認します。
grid_stepグリッド幅を確認します。
next_grid_price次の追加候補価格を確認します。
add_check追加注文判定を確認します。
add_block追加注文が止まった理由を確認します。
basket_countバスケット内のポジション本数を確認します。
basket_lots合計ロットを確認します。
avg_price平均建値を確認します。
basket_plバスケット全体の損益を確認します。
margin_level証拠金維持率を確認します。
position_limit_block最大本数で停止したか確認します。
risk_blockリスク条件で停止したか確認します。

確認順

順番確認項目確認内容
1方式の確認ナンピン、マーチン、グリッドのどれを使うEAか確認します。
2初回ロット最初の注文数量を確認します。
3ロット倍率追加ロットが増えるか確認します。
4グリッド幅追加注文間隔と単位を確認します。
5最大本数初回を含むか、追加のみかを確認します。
6最大ロット1注文上限か合計上限か確認します。
7証拠金必要証拠金、余剰証拠金、証拠金維持率を確認します。
8バックテスト最大DD、最大含み損、最大同時保有数を確認します。
9EAログadd_check、next_lot、grid_step、margin_levelを確認します。

実務チェック表

チェック項目確認内容
ナンピン、マーチン、グリッドの違いを確認した追加条件、倍率、注文間隔を分けて確認します。
初回ロットを確認したfirst_lot、base_lot、setファイルを確認します。
ロット倍率を確認したLotMultiplier、Martingale、NextLotを確認します。
グリッド幅を確認したGridStep、GridDistance、AddDistanceを確認します。
単位を確認したpips、point、digits、価格差を混同していないか確認します。
最大ポジション数を確認したMaxPositions、MaxOrders、MaxNanpinを確認します。
最大ロットを確認したMaxLot、TotalLotLimit、lot_limit_blockを確認します。
平均建値を確認したavg_price、basket_avg_priceを確認します。
証拠金維持率を確認したmargin_level、free_margin、required_marginを確認します。
バックテスト条件を保存したEA名、バージョン、銘柄、時間足、期間、setファイルを保存します。
Expertsログを確認したadd_check、next_lot、grid_step、basket_pl、risk_blockを確認します。

FAQ

マーチンとナンピンは同じですか?

同じではありません。ナンピンは不利方向で追加エントリーする方式を指すことが多く、マーチンはロットを増やす方式を指します。ナンピンにマーチン倍率を組み合わせるEAもあります。

グリッドとナンピンは同じですか?

同じとは限りません。グリッドは一定間隔で注文を配置する考え方です。ナンピンEAがグリッド幅を使って追加注文する場合はありますが、グリッドだけでマーチンやナンピンを意味するわけではありません。

マーチンはロットが必ず増えますか?

一般的にはロットを増やす方式を指します。ただし、EAによって倍率、上限、固定ロット、段階式ロットなどの仕様が異なるため、Inputsとログで確認してください。

グリッド幅は何で確認しますか?

GridStep、GridDistance、AddDistance、StepPointsなどの設定名で確認します。pips、point、digits、価格差のどれで指定しているかも重要です。

GOLD / XAUUSDでは何に注意しますか?

point、digits、tick value、契約サイズ、スプレッド、値幅を確認します。通貨ペアと同じ感覚でグリッド幅やナンピン幅を判断しないことが重要です。

EAログでは何を確認しますか?

first_lot、lot_multiplier、next_lot、grid_step、next_grid_price、add_check、basket_count、basket_lots、avg_price、basket_pl、margin_level、position_limit_block、risk_blockを確認します。

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関連ページ確認目的
FX用語辞典EA・MT4/MT5を使う前に確認したいFX用語全体を確認します。
EAのナンピンとはナンピン、追加エントリー、平均建値との違いを確認します。
EAの初期ロットとはマーチンや追加注文方式で基準になる最初の注文数量を確認します。
EAの最大ポジション数とはグリッドや複数ポジション運用で確認する最大保有数を整理します。
レバレッジと必要証拠金とは総ロット増加時の必要証拠金、余剰証拠金、口座リスクを確認します。
ドローダウンとはマーチン、グリッド、ナンピンEAの検証で確認する資金の落ち込みを確認します。

まとめ

マーチンは、注文ロットを段階的に増やす方式です。グリッドは、一定の価格間隔で注文を配置する方式です。ナンピンは、不利方向へ動いた時に追加エントリーして平均建値を調整する方式です。

この3つは組み合わせて使われることがありますが、同じ意味ではありません。EAを見る時は、追加条件、ロット倍率、グリッド幅、最大ポジション数、平均建値、バスケット損益を分けて確認します。

特にGOLD / XAUUSD、ナンピンEA、グリッドEA、複数ロジックEAでは、初回ロット、LotMultiplier、GridStep、MaxPositions、MaxLot、margin_level、basket_plを確認することが重要です。

バックテストでは、損益だけでなく、最大DD、最大含み損、最大同時保有数、最大総ロット、証拠金維持率、ロスカット発生有無を記録し、setファイルとExpertsログを保存してください。

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