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スリッページ・約定拒否・リクオートとは|EA注文で確認する約定まわりの基本用語

EAファンクラブ

スリッページ・約定拒否・リクオートは、EAが注文を出した時に確認したい約定まわりの基本用語です。

EAでは、エントリー条件が成立していても、注文が必ず意図した価格で成立するとは限りません。価格変動、スプレッド拡大、流動性低下、注文条件、口座仕様、銘柄仕様などにより、注文価格と約定価格がずれたり、注文が拒否されたり、価格の再提示が発生したりする場合があります。

特にGOLD / XAUUSD、短期売買EA、コピーEA、ナンピンEAでは、わずかな価格差や注文失敗が結果に影響することがあります。

この記事では、スリッページ・約定拒否・リクオートの違いと、EA注文で確認したいExpertsログ、Journalログ、retcode、スプレッド、価格変動の見方を整理します。

なお、この記事は約定まわりの用語と確認方法を整理するための内容です。売買判断、推奨ロット、推奨銘柄、推奨エントリー、利益保証、約定保証を行う内容ではありません。

この記事で確認すること

確認項目内容EA注文で関係する場面
スリッページ注文時の希望価格と実際の約定価格に差が出ることです。急変動、スプレッド拡大、約定遅延で確認します。
約定拒否注文が成立せず拒否される状態です。価格条件、証拠金不足、取引不可、銘柄条件などを確認します。
リクオート注文時の価格が変わり、別価格が再提示される状態です。約定方式やブローカー仕様によって扱いが異なります。
retcode注文結果として返るコードです。注文成功、失敗、拒否、価格変化などの切り分けに使います。
ExpertsログEAが出力する動作ログです。注文要求、発注見送り、決済理由を確認します。
JournalログMT4 / MT5端末や取引サーバー側のログです。注文送信、約定、拒否、通信状態を確認します。

スリッページとは

スリッページとは、注文時に想定していた価格と、実際に約定した価格に差が出ることです。

EAが注文を送信した瞬間の価格と、取引サーバーで実際に約定する価格が異なる場合、スリッページとして確認されます。

スリッページは、急変動時、流動性が低い時間帯、スプレッドが広がっている時、通信や処理に時間がかかった時などに発生する場合があります。

項目意味確認ポイント
注文要求価格EAが注文時に指定した価格です。request_price、entry_request_priceなどで確認します。
約定価格実際に成立した価格です。deal_price、fill_price、position_priceなどで確認します。
価格差注文要求価格と約定価格の差です。pointsまたは価格差で確認します。
許容スリッページEAや注文条件で許容する価格差です。deviation、slippage設定を確認します。
約定方式注文がどの方式で処理されるかです。口座・銘柄・ブローカー仕様を確認します。

約定拒否とは

約定拒否とは、EAが注文を送っても、注文が成立せず拒否される状態です。

約定拒否は、価格変動だけでなく、証拠金不足、取引時間外、取引不可銘柄、ロット条件不一致、最小ストップレベル違反、最大ポジション制限、口座側制限などでも発生する場合があります。

原因候補内容確認するログ
価格変動注文送信中に価格が変わった状態です。retcode、request_price、fill_price
証拠金不足注文に必要な余剰証拠金が足りない状態です。free_margin、margin、retcode
ロット条件不一致最小ロット、最大ロット、lot stepに合わない状態です。volume、min_lot、lot_step
取引時間外銘柄や市場が取引可能時間外の状態です。trade_allowed、session、retcode
ストップレベル違反SL / TPが現在価格に近すぎる状態です。stops_level、sl_price、tp_price
口座側制限口座や銘柄に取引制限がある状態です。trade_mode、account_trade_allowed

リクオートとは

リクオートとは、注文時に指定した価格では約定できず、別の価格が再提示される状態です。

リクオートの発生や表示は、ブローカー、約定方式、口座タイプ、取引プラットフォームの仕様によって異なります。MT5では、注文結果コードや価格変動系のログとして確認する場合があります。

項目意味確認ポイント
注文価格EAが注文時に指定した価格です。request_priceを確認します。
再提示価格注文価格から変わった後の価格です。リクオートや価格変動系のログを確認します。
許容偏差どの程度の価格差まで許容するかです。deviation設定を確認します。
約定方式Instant、Marketなどの執行方式です。口座・銘柄仕様を確認します。
retcode注文結果コードです。REQUOTE、PRICE_CHANGED、REJECTなどの意味を確認します。

スリッページ・約定拒否・リクオートの違い

スリッページ、約定拒否、リクオートは似ていますが、確認する内容が異なります。

用語状態主な確認ポイント
スリッページ注文価格と約定価格に差がある状態です。request_price、fill_price、slippage_pointsを確認します。
約定拒否注文が成立しない状態です。retcode、order_fail、reject_reasonを確認します。
リクオート価格が変わり、別価格が再提示される状態です。requote、price_changed、deviationを確認します。
スプレッド超過EAが発注前に注文を見送る状態です。spread_block、entry_skipを確認します。
ロジック不成立EAのエントリー条件が成立していない状態です。signal=false、gate_ng、score不足を確認します。

発注前ブロックと注文後エラーを分けて確認する

EAが注文しない場合でも、すべてが約定拒否とは限りません。

スプレッド超過、取引時間外、最大ポジション到達、リスク制御などにより、EAが発注前に注文を見送っている場合があります。

一方、約定拒否やリクオートは、注文要求後に取引サーバー側の応答として確認される場合があります。ExpertsログとJournalログを分けて確認してください。

EA注文で確認する流れ

段階確認内容ログで見る項目
シグナル判定EAのエントリー条件が成立したか確認します。signal、gate、score、entry_reason
発注前チェックスプレッド、時間、証拠金、ロット条件を確認します。spread_ok、risk_ok、volume_ok
注文要求EAが注文を送ったか確認します。order_send、request_price、volume
サーバー応答注文結果を確認します。retcode、comment、GetLastError
約定確認実際にポジションが成立したか確認します。deal、position_ticket、fill_price
価格差確認注文価格と約定価格の差を確認します。slippage_points、price_diff

retcodeとは

retcodeとは、注文要求に対して取引サーバーから返る結果コードです。

EAの注文が成功したのか、拒否されたのか、価格が変わったのか、証拠金不足なのかを確認するために使います。

確認項目意味注意点
retcode注文結果コードです。数値だけでなく意味も確認します。
comment取引サーバー側の補足コメントです。ブローカー仕様により内容が異なる場合があります。
GetLastError端末側のエラー情報です。retcodeとは別に確認します。
order_ticket注文番号です。注文要求が作られたか確認します。
deal_ticket約定番号です。実際に約定したか確認します。
position_ticketポジション番号です。ポジション保有状態を確認します。

スプレッドと約定まわりの関係

スプレッドは、EAの発注可否や約定価格に影響する場合があります。

現在スプレッドが最大スプレッド設定を超えている場合、EAは発注前に注文を見送ることがあります。この場合は約定拒否ではなく、EA側の発注前ブロックとして確認します。

確認項目内容ログで見る項目
現在スプレッドBidとAskの差です。current_spread、spread_points
最大スプレッドEAが発注を許可する上限です。max_spread、max_spread_points
スプレッド判定発注可能な範囲かどうかです。spread_ok、spread_block
発注見送りEAが発注前に注文を止めた状態です。entry_skip、exec_block
約定価格実際に成立した価格です。fill_price、deal_price

GOLD / XAUUSDで注意すること

GOLD / XAUUSDでは、値幅、スプレッド、point、digits、tick valueの影響により、スリッページや約定価格差の見え方が大きくなる場合があります。

通貨ペアと同じ感覚でpipsやスプレッドを読むと、注文価格、約定価格、SL / TP幅、ナンピン幅の解釈を誤ることがあります。

確認項目注意点EA注文での確認ポイント
値幅短時間で大きく動く場合があります。request_priceとfill_priceの差を確認します。
スプレッド時間帯や相場状況で広がる場合があります。spread_block、slippageを確認します。
point / digits価格差の読み方を誤りやすい項目です。slippage_pointsと価格差を両方確認します。
tick value最小変動あたりの損益に関係します。価格差が損益に与える影響を確認します。
約定方式口座や銘柄により処理が異なります。retcode、Journalログを確認します。

コピーEAで注意すること

コピーEAでは、コピー元とコピー先で約定価格が完全に一致するとは限りません。

コピー元で注文が成立していても、コピー先ではスプレッド、価格変動、通信遅延、口座仕様、銘柄仕様、ロット条件の違いにより、スリッページや注文失敗が発生する場合があります。

確認項目内容確認ポイント
コピー元約定価格コピー元口座で成立した価格です。source_fill_priceを確認します。
コピー先約定価格コピー先口座で成立した価格です。dest_fill_priceを確認します。
価格差コピー元とコピー先の約定価格差です。slippage、copy_delayと分けて確認します。
コピー遅延コピー元発生からコピー先注文までの時間差です。timestamp、seq、heartbeatを確認します。
コピー先注文失敗コピー先で注文が成立しない状態です。retcode、order_fail、lot条件を確認します。

ナンピンEAで注意すること

ナンピンEAでは、追加ポジションの価格や間隔が重要です。

スリッページや約定拒否が発生すると、想定した平均建値、ナンピン幅、バスケット損益が変わる場合があります。

確認項目内容注意点
初回約定価格最初のポジション価格です。以後のナンピン基準に影響する場合があります。
追加約定価格ナンピン注文の約定価格です。想定距離とずれていないか確認します。
平均建値複数ポジションの平均価格です。約定価格差により変化します。
注文失敗追加ポジションが成立しない状態です。証拠金不足、スプレッド、retcodeを確認します。
バスケット損益複数ポジション全体の損益です。約定ずれが決済位置に影響する場合があります。

バックテストで確認すること

バックテストでは、注文がどの価格で要求され、どの価格で約定したかを確認します。

ただし、バックテストの約定条件は実運用と完全に一致するとは限りません。実運用では、通信環境、ブローカーの約定方式、流動性、スプレッド変動などが影響します。

確認項目記録する内容
銘柄検証した銘柄を記録します。
時間足検証した時間足を記録します。
検証期間開始日と終了日を記録します。
スプレッド条件固定、変動、現在値などの条件を記録します。
注文価格EAが要求した価格を確認します。
約定価格実際に成立した価格を確認します。
注文失敗order_fail、retcodeの有無を確認します。
setファイル使用したEA設定を保存します。

EAログで確認したい項目

スリッページ・約定拒否・リクオートを確認する時は、ExpertsログとJournalログの両方を確認します。

ログ項目確認内容
order_sendEAが注文要求を出したか確認します。
request_price注文時に指定した価格を確認します。
fill_price実際に約定した価格を確認します。
slippage_points注文価格と約定価格の差をpointsで確認します。
price_diff注文価格と約定価格の価格差を確認します。
deviation許容価格差の設定を確認します。
retcode注文結果コードを確認します。
order_fail注文失敗理由を確認します。
GetLastError端末側エラーを確認します。

確認順

順番確認項目確認内容
1シグナル成立EAのエントリー条件が成立していたか確認します。
2発注前ブロックスプレッド、時間、証拠金、ロット条件で止まっていないか確認します。
3注文要求order_sendが出ているか確認します。
4retcodeサーバー応答を確認します。
5約定有無deal_ticket、position_ticket、fill_priceを確認します。
6価格差request_priceとfill_priceの差を確認します。
7Journalログ端末側・サーバー側の注文結果を確認します。

実務チェック表

チェック項目確認内容
スリッページを確認した注文価格と約定価格の差を確認します。
約定拒否を確認した注文が成立しなかった理由をretcodeやログで確認します。
リクオートを確認した価格再提示や価格変動系の応答がないか確認します。
発注前ブロックと注文後エラーを分けたspread_block、entry_skip、order_failを分けて確認します。
retcodeを確認した注文結果コードとコメントを確認します。
GOLD / XAUUSDの単位を確認したpoint、digits、価格差、スプレッドを確認します。
コピーEAの価格差を確認したコピー元とコピー先の約定価格差を確認します。
ナンピンEAの平均建値を確認した約定価格差が平均建値やバスケット損益に影響していないか確認します。
ExpertsログとJournalログを確認したEA側ログと端末・サーバー側ログを照合します。

FAQ

スリッページとは何ですか?

スリッページとは、注文時に想定していた価格と、実際に約定した価格に差が出ることです。急変動、スプレッド拡大、流動性低下、通信遅延などで発生する場合があります。

約定拒否とは何ですか?

約定拒否とは、EAが注文を送っても注文が成立しない状態です。価格変動、証拠金不足、取引時間外、ロット条件不一致、口座側制限などが原因になる場合があります。

リクオートとは何ですか?

リクオートとは、注文時の価格では約定できず、別の価格が再提示される状態です。発生や表示は、約定方式、口座タイプ、ブローカー仕様によって異なります。

EAが注文しない場合は約定拒否ですか?

必ずしも約定拒否ではありません。スプレッド超過、取引時間外、証拠金不足、最大ポジション到達などにより、EAが発注前に注文を見送っている場合があります。

GOLD / XAUUSDではスリッページに注意が必要ですか?

注意が必要です。GOLD / XAUUSDでは値幅、スプレッド、point、digits、tick valueの影響により、約定価格差や損益への影響が大きく見える場合があります。

確認するログはどれですか?

ExpertsログとJournalログを確認します。request_price、fill_price、slippage_points、retcode、order_fail、GetLastError、spread_blockなどを確認してください。

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FXのスプレッドとはスプレッド拡大と約定環境、注文コストの関係を確認します。
経済指標・取引時間・時間帯とは指標前後や流動性が薄い時間帯の注文失敗リスクを確認します。
EAログとはretcode、order_fail、slippageなどのログ確認に使います。
EAが動かない時に見る基本用語注文が出ない、約定しない、ブロックされる場合の確認項目を整理します。

まとめ

スリッページ・約定拒否・リクオートは、EA注文で確認したい約定まわりの基本用語です。

スリッページは注文価格と約定価格の差、約定拒否は注文が成立しない状態、リクオートは価格再提示に関係する状態です。

EAが注文しない場合は、ロジック不成立、発注前ブロック、注文後エラー、約定拒否を分けて確認してください。

実運用前には、デモ環境や検証環境で、Expertsログ、Journalログ、retcode、request_price、fill_price、slippage_points、spread_block、order_failを確認し、使用したsetファイルと検証条件を保存してください。

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