開発依頼ガイド

EA・インジケーター開発を依頼する前に|MT5新規開発・既存改修・外部連携の選び方

EA・インジケーター開発を依頼する前に|MT5新規開発・既存改修・外部連携の選び方の内容を表す、新規・改修・外部連携の確認用アイキャッチ画像
EAファンクラブ

EAやインジケーターの開発を依頼したいと思っても、「新しく作ってもらうべきか」「今使っているものを直せるのか」「通知や外部連携だけ追加できるのか」など、どのように相談すればよいか迷うことがあります。

依頼内容によって、必要になる資料や確認するポイントは異なります。

この記事では、MT5向けの新規EA・インジケーター開発、現在使っているMT4/MT5のEA・インジケーター改修、Discord通知やCSVなどの機能追加について、相談前に知っておきたい違いを分かりやすく紹介します。

「作りたいものは決まっているけれど、どの依頼に当てはまるか分からない」という場合も、まず現在の状態と希望する動きを整理するところから始めれば問題ありません。

まずは依頼したい内容を確認する

EA・インジケーターの開発相談は、大きく次のようなケースに分かれます。

やりたいこと相談内容の例
新しいEAを作りたい売買条件、決済、注文管理、パネルなどを備えたMT5 EAを作成したい
新しいインジケーターを作りたいライン、サイン、ダッシュボード、損益表示、通知などをMT5で表示したい
今使っているEAを直したい不具合修正、条件変更、表示追加、通知追加などを行いたい
今使っているインジケーターを直したい表示条件、サイン、通知、色、パネルなどを変更したい
外部サービスと連携したいDiscord通知、CSV、Google Sheets、Webhookなどを追加したい
MT4からMT5へ移行したい現在使用しているMT4 EA・インジケーターをMT5向けに作り直したい

新しく作る場合はMT5向けが基本

新しいEAやインジケーターを一から作る場合、EAファンクラブではMT5向けの開発を基本としています。

これから長く使うツールや、今後さらに機能を追加していく予定がある場合も、MT5を前提に相談するのがおすすめです。

新規開発では、「EAを作りたい」というだけでなく、実際にどのような動きを希望しているのかを伝えると内容を確認しやすくなります。

EAを作る場合例
エントリーどの条件になったらBUY / SELLするか
決済TP / SL、条件決済、時間決済など
追加注文ナンピン、追加エントリーなどを使うか
対象銘柄、時間足、取引時間など
設定Inputsから変更したい項目
表示チャート上に表示したい情報やボタン
通知MT5アラートや外部通知が必要か

インジケーターを新しく作りたい場合

インジケーターの場合は、「何を計算するか」だけでなく、どのように表示したいか、いつ通知したいかも重要です。

たとえば、同じ条件でも、チャート上に矢印を出すもの、ラインを描くもの、数値を表示するもの、ダッシュボード形式でまとめるものでは作り方が変わります。

確認したいこと例
表示内容矢印、ライン、ゾーン、数値、ラベル、パネル
表示場所メインチャート、サブウィンドウ、ダッシュボード
判定タイミング現在足、確定足、指定時間足など
対象現在の銘柄だけか、複数銘柄を使うか
通知アラート、プッシュ通知、Discordなど
EAとの連携iCustomやバッファ値をEAから利用する予定があるか

今使っているEA・インジケーターを直したい場合

現在使用しているEAやインジケーターの修正は、MT4・MT5のどちらも相談できます。

「エントリー条件を少し変えたい」「表示を追加したい」「通知機能を付けたい」「エラーが出るようになった」など、既存ファイルを使い続けながら修正できる場合があります。

ただし、修正には通常、mq4・mq5・mqhなどのソースファイルが必要です。ex4・ex5だけの場合は、内部のプログラムを直接変更できないことがあります。

用意できるとよいもの内容
ソースファイルmq4、mq5、mqhなど
現在使用しているファイル最新版のEA・インジケーターと関連ファイル
現在の動き今はどのように動いているか
希望する動きどこをどのように変更したいか
設定Inputsやsetファイル
不具合の場合Experts・Journalログ、エラー表示、スクリーンショット

MT4の小さな修正はそのまま対応できることもある

現在使用しているMT4 EA・インジケーターで、表示変更や小さな不具合修正などを行いたい場合は、MT4のまま修正できることがあります。

無理にMT5へ変更する必要はありません。

一方で、大きな機能追加を予定している場合や、今後も長く改良を続けたい場合は、MT5向けに作り直す方が適していることもあります。

MT4からMT5への移行は単純な変換ではない

MQL4からMQL5では、イベント関数や取引処理などに実装差があります。mq4をmq5へ名前変更するだけでは移行にならないため、注文・ポジション管理、インジ参照、外部連携を含めてMQL5側の方式へ適応する前提で依頼範囲を整理します。

MT4用のEAやインジケーターをMT5で使いたい場合、mq4をmq5へ名前変更するだけでは動きません。

MQL4とMQL5では、注文やポジションの扱い、イベント処理、インジケーターの取得方法などに違いがあります。

そのため、MT4で使っていた処理を確認しながら、MT5向けに書き直す必要がある場合があります。

移行前に確認したいこと内容
現在の機能本当に必要な機能と、今後使わない機能を確認する
注文・決済MT4でどのようにポジションを管理しているか
インジケーター外部インジケーターやバッファを利用しているか
外部ファイルDLL、CSV、include、設定ファイル等を使用しているか
今後の追加機能MT5化と同時に追加したい内容があるか

MT4からMT5への移行について詳しく確認したい場合は、MT4からMT5へ移行する前に確認することも参考にしてください。

Discord通知やCSVなどを追加したい場合

EAやインジケーターへ、通知・記録・外部サービスとの連携を追加したいという相談もあります。

たとえば、条件が成立したときにDiscordへ通知する、取引結果をCSVへ保存する、Google Sheetsへ情報を送るといった機能です。

追加したい機能確認したい内容
Discord通知何を、いつ、どの内容で通知したいか
CSV保存保存する項目、保存タイミング、ファイル形式
Google Sheets送信するデータ、更新方法、利用する連携方法
Webhook送信先と送信するデータ
ログ追加どの処理結果を確認できるようにしたいか

新しく外部連携機能を作る場合はMT5向けを基本としています。既存MT4・MT5への追加は、現在のソースコードや仕組みを確認したうえで対応できるか確認します。

また、Webhook URL、APIキー、認証トークンなどは重要な認証情報です。相談時に実際の値を送る必要はありません。

「不具合修正」と「機能追加」は伝え方を分ける

現在使っているEAやインジケーターについて相談するときは、「本来と違う動きをしている」のか、「今までなかった機能を追加したい」のかを伝えると確認しやすくなります。

相談例伝えたい内容
以前は動いていたがエラーが出る不具合が始まった時期、エラー、ログ、変更したこと
条件どおりに注文しない期待する動きと実際の動き
新しいボタンを追加したいボタンを押したときに何をしたいか
Discord通知を追加したい通知条件と通知内容
新しい決済条件を追加したいいつ、どのポジションを、どの条件で決済したいか

自作・EA作成ツール・開発依頼を比較する

MT5 EA作成ツールとは

MT5 EA作成ツールとは、MQL5を直接書かなくても、条件や設定を入力することでEAのたたき台を作れるツールの総称です。画面上で条件を選ぶタイプ、ブロックを組み合わせるタイプ、テンプレートを選ぶタイプ、自然文からコードを生成するタイプなどがあります。

EA作成ツールを使うと、単純な条件を早く形にできる場合があります。たとえば、移動平均線のクロス、RSIの閾値、時間帯制限、固定ロット、固定TP/SLのような比較的シンプルな構成であれば、試作しやすいことがあります。

一方で、EA作成ツールで作ったEAが、実際の運用や配布、開発依頼、長期検証にそのまま適しているとは限りません。発注前チェック、ログ設計、エラー処理、銘柄仕様、外部連携、複数ポジション管理、バックテスト条件の記録などが不足する場合があります。

確認項目内容注意点
作成方法画面入力、ブロック式、テンプレート式、生成式など。生成後のコード確認や改修可否を確認します。
対象環境MT5用か、MT4用か、MQL5対応か。MT4用EAをそのままMT5で使うことはできません。
コード出力.mq5が出力されるか、.ex5だけか。改修したい場合はソースコードの有無が重要です。
注文処理OrderSend、CTrade、独自関数など。retcodeやGetLastErrorを確認できるか見ます。
ログExpertsログ、PrintFormat、CSVログなど。注文しない理由を追えるか確認します。
バックテストStrategy Testerで検証できるか。結果だけでなく検証条件を記録します。

自作・EA作成ツール・生成ツール・開発依頼の違い

MT5 EAを用意する方法は1つではありません。MQL5を自分で書く方法、EA作成ツールを使う方法、生成系ツールでコードのたたき台を作る方法、開発者へ依頼する方法があります。それぞれ、費用、自由度、確認のしやすさ、改修のしやすさ、保守のしやすさが異なります。

最初に決めるべきことは、「何を作りたいか」です。単純な検証用EAなのか、実運用前提のEAなのか、通知だけの補助ツールなのか、パネル操作型なのか、コピーEAなのか、外部連携が必要なのかによって、適した方法が変わります。

方法向いているケース注意点
自分でMQL5を書くEAの構造を理解し、細かい条件やログを自分で調整したい場合。コンパイル、発注処理、エラー処理、バックテストを自分で確認する必要があります。
EA作成ツールを使う定型的なロジックを早く形にしたい場合。複雑な例外処理、ログ設計、外部連携には限界が出る場合があります。
生成ツールでたたき台を作るコードの雰囲気や構成案を作る補助として使いたい場合。生成コードをそのまま信頼せず、MQL5仕様・コンパイル・ログで確認する必要があります。
開発者へ依頼する発注、決済、ログ、通知、配布前確認まで含めて整理したい場合。依頼前に仕様、setファイル、ログ、スクリーンショットを整理する必要があります。

EA作成ツールが向いているケース

EA作成ツールは、条件が比較的シンプルで、まず動く形を確認したい場合に向いています。たとえば、単一インジケーターの閾値、移動平均線のクロス、時間帯制限、固定TP/SL、固定ロットのように、ロジックが定型的な場合は試作しやすいことがあります。

また、MQL5の文法をまだ十分に理解していない段階で、EAの基本構造を学ぶために使うこともできます。作成ツールで出力されたコードを読み、OnInit、OnTick、input、注文処理、ログ出力がどのように構成されているかを確認すれば、学習材料としても使えます。

向いている例理由追加確認
単純な条件の試作条件数が少なく、構造を把握しやすいため。発注前チェックとログを追加で確認します。
学習用EAの作成OnInitやOnTickの流れを確認しやすいため。生成コードの意味を読みます。
バックテスト用のたたき台条件を素早く比較できるため。setファイルと検証条件を保存します。
通知なし・外部連携なしの簡易EA外部設定が少なく、確認範囲が狭いため。注文結果ログは必ず確認します。
開発依頼前の仕様整理作りたい動きを形にして説明しやすくなるため。最終版ではなく参考資料として扱います。

EA作成ツールだけでは不足しやすいケース

EA作成ツールは便利ですが、すべてのEA開発に向くわけではありません。複雑なポジション管理、複数ロジック、ナンピン、グリッド、コピーEA、外部通知、WebRequest、CSVログ、Google Sheets連携、パネル操作、配布前チェックなどが必要な場合は、ツールだけでは不足しやすくなります。

また、作成ツールが出力するコードによっては、ログが少ない、発注前チェックが簡略化されている、Magic Number管理が不十分、エラー時の原因追跡が難しい、といった問題が残ることがあります。運用前には、MQL5開発者視点でコードを確認する必要があります。

不足しやすいケース確認すべき理由対応方針
複数ポジション管理Magic Number、銘柄、方向、チケット単位の管理が必要です。ポジション管理関数を確認します。
ナンピン・グリッド保有数、平均建値、証拠金、含み損管理が必要です。リスク管理と停止条件を別途設計します。
外部通知Discord通知やWebRequestではURL許可・送信失敗確認が必要です。通知失敗と売買処理を分けます。
CSVログ検証記録や長期ログを残す設計が必要です。ファイル出力と機密情報管理を確認します。
複雑な決済TP/SL、トレーリング、建値、時間決済、一括決済の優先順位が必要です。exit責務を分けて設計します。
配布用EAinput整理、ログ、HELP、manual、エラー時の表示が必要です。利用者向け設定向けの整理が必要です。

試作したEAを検証し、開発依頼へ引き継ぐ

MQL5でEAを作る時の基本構造

EA作成ツールを使う場合でも、MQL5 EAの基本構造は理解しておく必要があります。EAは、起動時の初期化、価格更新時の判定、注文処理、決済処理、終了時の後処理などで構成されます。代表的なイベント関数は、OnInit、OnTick、OnDeinit、OnTimer、OnTradeTransactionです。

生成されたコードを確認する時は、どのイベント関数で何をしているかを読みます。OnInitでinput確認やハンドル作成をしているか、OnTickで毎ティック処理をしているか、新バー判定をしているか、注文処理を関数に分けているかを確認します。

構成要素役割確認ポイント
OnInitEA起動時の初期化処理。input確認、ハンドル作成、初期ログ、設定不正時の停止。
OnTick価格更新ごとの処理。新バー判定、シグナル判定、フィルター、発注処理。
OnDeinit終了時の後処理。ハンドル解放、Object削除、終了理由ログ。
OnTimer一定間隔の処理。通知、外部連携、状態監視、表示更新。
OnTradeTransaction注文・約定イベントの確認。注文結果、約定、履歴、ポジション変化のログ。
補助関数シグナル、発注、決済、ログなどの処理分割。責務が混ざっていないか確認します。

ロジックと発注処理を分けて考える

EA作成ツールや生成ツールで作ったコードを見る時は、ロジックと発注処理が分かれているかを確認します。ロジックは、買い候補・売り候補・見送りを判断する部分です。発注処理は、実際に注文を送る部分です。

この2つが混ざっていると、EAが注文しない時に原因を追いにくくなります。シグナルが出ていないのか、フィルターで止まっているのか、発注前チェックで止まっているのか、OrderSendやCTradeで失敗しているのかを分けてログに残す必要があります。

責務内容ログで確認したいこと
signalBUY / SELL / 見送りを判定します。どの条件で候補が出たか。
filterスプレッド、時間帯、最大ポジション数などを確認します。どの条件で止めたか。
precheckロット、証拠金、SL/TP距離、銘柄仕様を確認します。発注前に問題がないか。
executionOrderSendまたはCTradeで注文します。retcode、GetLastError、注文結果。
risk最大ロット、最大損失、日次停止などを管理します。停止条件に該当したか。
exitTP/SL、トレーリング、建値、時間決済を管理します。どの理由で決済したか。
notificationアラート、Discord通知、CSV出力などを扱います。通知失敗を売買処理と分けて確認します。

EA作成前に整理する仕様

EA作成ツールを使う前に、まず仕様を整理します。仕様が曖昧なままツールを使うと、作成後に「思っていた動きと違う」「バックテストで条件が合わない」「ログで原因が追えない」といった問題が起きやすくなります。

特に、エントリー条件だけを先に決めても、EAとしては不十分です。決済条件、発注前チェック、最大ポジション数、ロット計算、Magic Number、時間帯制限、停止条件、ログ、バックテスト条件まで整理しておく必要があります。

整理する仕様内容確認理由
EAの目的自動売買、半裁量補助、通知、検証用、診断用など。必要な機能が変わるため。
エントリー条件買い条件、売り条件、見送り条件。シグナル判定の中心になるため。
決済条件TP/SL、トレーリング、建値、時間決済、一括決済。エントリーだけではEAとして不十分なため。
ロット固定ロット、残高連動、リスク%、最大ロット。口座や銘柄仕様に影響するため。
発注前チェックスプレッド、証拠金、StopLevel、取引時間。注文失敗や想定外発注を減らすため。
ポジション管理Magic Number、最大保有数、対象銘柄、対象方向。他EAや手動ポジションと混同しないため。
ログ初期化、シグナル、発注、決済、エラー、通知。原因追跡に必要なため。
検証条件銘柄、時間足、期間、setファイル、スプレッド。バックテスト再現性に必要なため。

EA作成ツールで出力されたコードを見る時の注意

EA作成ツールで.mq5ファイルが出力される場合は、コードの中身を確認できることがあります。この時は、OnInit、OnTick、input、注文処理、決済処理、ログ、エラー処理がどのように書かれているかを見ます。

もし.ex5だけが出力される場合、通常はソースコードとして中身を編集できません。後から改修したい場合や、不具合原因を調べたい場合は、.mq5や関連する.mqhが必要になることがあります。

確認項目見る内容注意点
.mq5の有無ソースコードが出力されるか。改修や原因調査に必要です。
.mqhの有無共通部品や外部includeがあるか。本体だけではコンパイルできない場合があります。
.ex5のみコンパイル済みファイルだけか。通常、ソース編集はできません。
input構成設定項目が多すぎないか、必要な項目があるか。利用者が迷わない構成が必要です。
ログPrint、PrintFormat、retcode、GetLastError。原因追跡できるかを確認します。
発注前チェックロット、証拠金、スプレッド、SL/TP距離。省略されていないか確認します。

バックテストで確認すること

EA作成ツールで作ったEAや、生成ツールで作ったEAは、必ずバックテストで確認します。コンパイルが通ることと、バックテストで想定どおりに動くことは別です。また、バックテストで動くことと、実運用で同じ結果になることも別です。

バックテストでは、銘柄、時間足、期間、モデル、スプレッド、初期証拠金、setファイル、取引履歴、Expertsログ、Testerログを確認します。結果の損益だけでなく、なぜ注文したのか、なぜ注文しなかったのか、どの条件で決済したのかを確認してください。

  • EA名とバージョンを記録する
  • 使用したsetファイルを保存する
  • 銘柄、時間足、期間を記録する
  • モデル、スプレッド、初期証拠金を記録する
  • 注文が出る理由と出ない理由をログで確認する
  • 決済理由を取引履歴とログで確認する
  • 最適化結果だけで判断しない
  • バックテスト結果を将来成績保証として扱わない

最適化だけで判断しない

EA作成ツールで作ったEAを最適化すると、過去データ上では良い結果に見える設定が見つかることがあります。しかし、最も利益が大きい組み合わせだけを選ぶと、過去データに合わせ込みすぎる可能性があります。

最適化結果を見る時は、利益だけでなく、取引回数、最大ドローダウン、プロフィットファクター、別期間での結果、近いパラメータの安定性、フォワード確認を見ます。取引回数が少なすぎる結果や、特定期間だけ極端に良い結果は慎重に扱ってください。

EA作成ツールで簡単に複数条件を試せる場合でも、条件を増やしすぎると、過去データにだけ合うEAになりやすくなります。フィルター追加や条件変更を行う時は、追加理由と結果の変化を記録してください。

生成ツールで作ったコードの扱い

近年は、自然文からMQL5コードのたたき台を作る生成系ツールもあります。生成されたコードは、学習や試作の補助として役立つことがありますが、そのまま実運用に使えるとは限りません。

生成コードでは、MQL5の関数名、引数、注文処理、配列方向、CopyBuffer、取引結果確認、includeの扱い、コンパイル可否を必ず確認してください。見た目は正しそうでも、コンパイルエラーが出る、ロジックが意図と違う、発注前チェックが不足する、ログが足りない、といったことがあります。

確認項目見る内容注意点
コンパイル可否MetaEditorでエラーなくコンパイルできるか。生成コードは必ずコンパイル確認します。
MQL5仕様関数名、引数、戻り値、イベント関数。MQL4風の書き方が混ざることがあります。
注文処理OrderSend、CTrade、retcode確認。注文結果確認が不足しがちです。
データ取得CopyBuffer、CopyRates、配列方向。確定足と現在足の混同に注意します。
ログPrintFormat、GetLastError、見送り理由。原因追跡できる粒度か確認します。
機密情報token、URL、APIキー、口座情報。生成・共有時に入力しないようにします。

開発依頼に切り替えるべき判断基準

EA作成ツールで試作してみたものの、途中から開発依頼へ切り替えた方がよい場合があります。特に、複雑な注文管理、複数ロジック、ナンピン、グリッド、外部通知、WebRequest、CSV出力、パネル表示、配布前整理が必要な場合は、仕様を整理して相談する方が安全です。

また、EAが注文しない理由をログで追えない、CopyBufferで値が取れない、OrderSendのretcodeが分からない、最適化結果と単体テスト結果が合わない、実チャートとバックテストで挙動が違う、といった場合も、開発者視点での確認が必要になることがあります。

切り替え判断理由準備する資料
発注処理が複雑ロット、証拠金、SL/TP、銘柄仕様の確認が必要です。仕様書、setファイル、ログ。
複数ポジションを扱うMagic Number、チケット、方向、保有数の管理が必要です。ポジション管理条件。
外部連携が必要WebRequest、Discord通知、CSV、Google Sheetsなどの確認が必要です。連携仕様、マスク済みログ。
不具合原因が追えないログ不足や責務混在で原因追跡が難しいため。Expertsログ、Journalログ、再現条件。
配布・販売を考えているinput整理、HELP、manual、ログ、利用者向け設定整理が必要です。想定利用者、配布条件、仕様一覧。
既存EAを改修したいソースコードの有無や構造確認が必要です。.mq5、.mqh、set、ログ。

開発依頼前に準備する情報

開発依頼に進む場合は、「EAを作りたい」だけでは仕様が不足します。作りたいEAの種類、対象銘柄、時間足、エントリー条件、決済条件、発注条件、ロット、最大ポジション数、ログ、通知、バックテスト条件を整理してください。

EA作成ツールで作ったたたき台がある場合は、それを参考資料として使えます。ただし、どの部分を参考にしたいのか、どの部分を作り直したいのか、どの部分が不具合なのかを分けて伝えることが重要です。

準備する情報内容理由
作りたいEAの目的自動売買、半裁量、通知、検証、診断など。必要機能を決めるため。
ロジックエントリー条件、見送り条件、決済条件。EAの中心仕様になるため。
対象環境MT5、ブローカー、銘柄、時間足、VPS。動作環境を確認するため。
既存資料作成ツールの出力コード、set、ログ、スクリーンショット。現状を確認するため。
バックテスト条件銘柄、時間足、期間、スプレッド、モデル。再現性を確認するため。
希望するログ発注、決済、通知、エラー、見送り理由。不具合確認をしやすくするため。
送らない情報口座番号、パスワード、APIキー、Webhook URL。機密情報を保護するため。

EA作成ツールを使う前の実務チェック表

  • 作りたいEAの目的を整理した
  • EA作成ツールで作れる範囲か確認した
  • .mq5ファイルが出力されるか確認した
  • 発注前チェックがあるか確認した
  • Magic Numberと対象ポジションの範囲を確認した
  • OrderSendまたはCTradeの結果確認があるか確認した
  • retcodeとGetLastErrorをログで確認できるか見た
  • CopyBufferを使う場合、ハンドルと戻り値を確認した
  • バックテスト条件とsetファイルを保存した
  • 最適化結果だけで判断していない
  • 外部連携や通知の機密情報をログに出していない
  • 開発依頼に切り替える場合の資料を整理した

依頼前に用意しておくと確認しやすいもの

最初から正式な仕様書を作る必要はありません。分かる範囲で次の内容を用意しておくと、相談が進みやすくなります。

  • 新しく作りたいのか、現在使っているものを直したいのか
  • EAかインジケーターか、まだ分からない場合は実現したい動き
  • 利用予定のMT5、または現在使っているMT4 / MT5
  • 対象銘柄や時間足
  • 注文・決済を行うか、表示だけなのか
  • 表示したい情報や通知したい条件
  • 既存改修の場合はmq4・mq5・mqh等のソースファイル
  • 不具合の場合はログ・エラー表示・スクリーンショット

開発依頼前に用意する資料については、MT5開発依頼前に用意する資料まとめでも詳しく紹介しています。

ソースコードがない場合はどうなる?

現在使っているEAやインジケーターを修正したい場合、通常はmq4・mq5などのソースコードが必要です。

ex4・ex5しかない場合は、内部の処理を直接編集できないことがあります。

ただし、現在の動きや画面、設定内容などを確認し、同じ目的を持つものを新しく作り直せる場合があります。

第三者が作成したEA・インジケーターについては、依頼者が変更できる権利を持っていることも必要です。デコンパイルや無断解析を前提とした依頼には対応できません。

開発費用を確認する前に決めておきたいこと

開発費用は、EAかインジケーターかという名前だけでは決まりません。

条件の数、注文や決済の複雑さ、画面表示、通知、外部連携、既存コードの状態などによって作業内容が変わります。

確認するとよいこと例
必要な機能必ず必要なものと、できれば欲しいものを分ける
対応環境MT5新規か、既存MT4 / MT5改修か
表示パネル、ボタン、ライン、サイン等が必要か
外部連携Discord、CSV、Google Sheets等を使うか
納品物実行ファイル、setファイル、マニュアル、ソースコード希望の有無

見積もり前の確認事項は、見積依頼前の確認事項でも確認できます。

開発を依頼する前のチェックリスト

  • 新規開発か既存改修か分かっている
  • 新規の場合はMT5向けで問題ない
  • 既存改修の場合はMT4 / MT5のどちらか確認した
  • 実現したい動きを簡単に説明できる
  • 対象銘柄・時間足が決まっている場合は分かる
  • 注文・決済・表示・通知のどれが必要か分かる
  • 既存ファイルがある場合は最新版を確認した
  • ソースコードがあるか確認した
  • 不具合の場合はログやスクリーンショットを残した

EAファンクラブへ開発・改修を相談する

EAファンクラブでは、MT5向けEA・インジケーター等の新規開発と、現在使用しているMT4 / MT5 EA・インジケーターの修正・改修について相談できます。

作りたい内容がまだ完全に決まっていなくても、「現在こうしている」「ここが不便」「この動きを自動化したい」といった内容から確認できます。

よくある質問

新しいMT4 EAを作ってもらえますか?

新規開発はMT5向けを基本としています。これから新しくEA・インジケーターを作成する場合は、MT5での開発をご相談ください。

今使っているMT4 EAは修正できますか?

対応できる場合があります。既存EA・インジケーターの修正はMT4 / MT5の両方を確認します。ソースコードの有無や現在の内容によって対応可否が変わります。

ex4・ex5しかありません。修正できますか?

実行ファイルだけでは内部のプログラムを直接変更できない場合があります。現在の動きを確認して、新しく作り直す方法を検討できることもあります。

Discord通知だけ追加できますか?

既存ソースや現在の仕組みによっては追加できる場合があります。何を通知したいのか、どのタイミングで送りたいのかをお知らせください。

EAかインジケーターか分からなくても相談できますか?

相談できます。「チャートに表示したい」「ボタンを押したら注文したい」「条件が成立したら自動で処理したい」など、実現したい動きを伝えてください。

ソースコードも納品されますか?

ソースコードの納品は依頼内容によって異なります。mq5等のソースコードが必要な場合は、見積もり前に希望をお知らせください。

追加・移行する機能についてよくある質問

MT5 EA作成ツールだけでEAは作れますか?

単純な条件のEAであれば、作成ツールでたたき台を作れる場合があります。ただし、複雑な発注前チェック、ログ設計、複数ポジション管理、外部通知、CSV出力、配布前確認まで必要な場合は、ツールだけでは不足することがあります。

EA作成ツールで作ったEAはそのまま実運用できますか?

そのまま実運用する前に、必ずコンパイル、バックテスト、デモ環境で確認してください。注文条件、決済条件、ロット、スプレッド、Magic Number、ログ、retcode、GetLastErrorを確認する必要があります。

ex5だけ出力されるEA作成ツールでも改修できますか?

通常、.ex5はコンパイル済みの実行用ファイルであり、ソースコードとして編集することはできません。改修や原因調査を前提にする場合は、.mq5や関連する.mqhがあるか確認してください。

生成ツールで作ったMQL5コードは信頼できますか?

生成コードはたたき台として使える場合がありますが、そのまま信頼するのは危険です。MetaEditorでコンパイルし、MQL5仕様、注文処理、CopyBuffer、ログ、発注前チェック、バックテストで確認してください。

関連ページ

相談内容に関係する設定や検証方法は、次のページで確認できます。

確認する内容関連ページ
MT5 EAログ完全ガイドMT5 EAログ完全ガイド|Experts・Journalの見方・問い合わせ前の整理
MT5 EAのsetファイルを送る前に確認することMT5 EAのsetファイルを送る前に確認すること|設定・機密情報・ログ整理
MQL5開発入門MQL5開発入門|MetaEditor・EA・インジケーター・イベント関数・コンパイルエラーの基本
MQL5注文・ポジション・履歴管理完全ガイドMQL5注文・ポジション・履歴管理完全ガイド|OrderSend・Position・Deal・Historyの基本
MQL5 EA設計パターン完全ガイドMQL5 EA設計パターン完全ガイド|signal・execution・risk・exitの責務分離
MT5ストラテジーテスター・最適化完全ガイドMT5ストラテジーテスター・最適化完全ガイド|バックテスト結果を読むための基本
MQL5デバッグ・ログファースト開発完全ガイドMQL5デバッグ・ログファースト開発完全ガイド|Print・Expertsログ・再現条件の整理
MQL5ロット・証拠金・銘柄仕様完全ガイドMQL5ロット・証拠金・銘柄仕様完全ガイド|volume step・tick value・stops levelの確認
MQL5インジケーターEA化実務ノートMQL5インジケーターEA化実務ノート|サイン取得・確定足・リペイント確認の考え方
自動売買EAのバックテストを見る前に確認すること自動売買EAのバックテストを見る前に確認すること|検証条件・setファイル・ログの見方
自動売買EAを自作する前に確認すること自動売買EAを自作する前に確認すること|ロジック・バックテスト・ログ設計

あわせて確認したいページ

今回の確認内容に関連する補足ページです。必要な項目だけ確認してください。

確認目的関連ページ
読後の任意の手続き・一覧入口。本文解決や購入の必須前提にしないMT5 開発依頼・作成代行
総合説明から主題に対応した専門説明へサインインジケータ作成を依頼する前に整理すること
総合説明から主題に対応した専門説明へ既存EA・インジケータ改修を依頼する前に整理すること
総合説明から主題に対応した専門説明へMT5でバックテスト結果を相談する前に整理すること
総合説明から主題に対応した専門説明へMT5でEAの動作確認を依頼する前に整理すること
「EA 開発依頼 自作 選び方」の読後に「MT5外部連携完全ガイド」を補足確認MT5外部連携完全ガイド
「EA 開発依頼 自作 選び方」の読後に「MT5コピーEA完全ガイド」を補足確認MT5コピーEA完全ガイド
総合説明から主題に対応した専門説明へMT4 EAをMT5へ移行・作り直す前に確認すること
総合説明から主題に対応した専門説明へex5ファイルしかないEAは改修できる
総合説明から主題に対応した専門説明へMQL5のコンパイルエラー修正を依頼する前に確認すること
総合説明から主題に対応した専門説明へEAに外部シート連携を追加したい時に整理すること

まとめ

EA・インジケーターの開発を依頼するときは、まず「新しく作りたいのか」「今使っているものを直したいのか」「通知や外部連携などを追加したいのか」を考えてみましょう。

新規開発はMT5向けが基本です。現在使っているMT4 / MT5のEA・インジケーターについては、ソースコードや現在の状態を確認したうえで修正できる場合があります。

正式な仕様書がなくても、現在の状態と希望する動きを分かる範囲でまとめておくと、相談しやすくなります。

お問い合わせはEAFC公式LINEへ

EA・インジケーターの新規開発、現在使っているMT4 / MT5 EA・インジケーターの修正、通知・外部連携の追加などについて確認したい場合は、EAFC公式LINEよりお問い合わせください。

相談時は、利用しているMT4 / MT5、作りたいものや変更したい内容、既存ファイルの有無など、分かる範囲でお知らせください。

※投資助言、売買指示、利益保証、推奨ロット、推奨銘柄の案内は行っておりません。

口座ログイン情報、VPSログイン情報、Webhook URL、APIキー、認証トークンなどの機密情報は送信しないでください。

ABOUT ME
記事URLをコピーしました